先日、史上初のジャパンカップ連覇を成し遂げたジェンティルドンナ(牝4・石坂)は、年末の有馬記念には出走せず、来年のドバイを目指す予定です。

 ジャパンカップのレース後、石坂調教師は「プランは練っているところだが、ドバイに行くことになると思います」と発言。また、出走レースや気になる鞍上については「今後のプランについては鞍上も含めて未定です。レースは2013年と同じシーマクラシックが有力じゃないでしょうか」と述べていますが、ドバイワールドカップへ挑戦する可能性もある模様です。

 出走が有力なドバイシーマクラシック(GI・メイダン競馬場・芝2410m)は、今年2013年にも挑戦しましたが、ヨーロッパの強豪セントニコラスアビーの2着に敗れてしまったレース。2014年はその雪辱を果たしに行く舞台となりそうです。

 


 さてここで、これまでのジェンティルドンナの軌跡を振り返ってみましょう。

 2歳の11月にデビューしたジェンティルドンナは、2戦目で初勝利をあげると、続くシンザン記念(GIII)では、男馬を相手に完勝。素質の片鱗を見せます。

 5戦目で挑んだ牝馬クラシック1冠目の桜花賞(GI)。2番人気でしたが、中団から鋭い末脚を繰り出し、2着のヴィルシーナに1/2馬身の差で優勝。まずは1冠獲得です。

 次走のオークス(GI)では、主戦の岩田騎手が騎乗停止のため乗れないというアクシデントがありましたが、代役の川田騎手が落ち着いた騎乗を見せ、2着のヴィルシーナに5馬身差をつけて優勝。この圧勝劇を目の当たりにしたファンからは、牝馬三冠達成の期待が寄せられることになりました。



 順調に夏を越して向かえた秋。前哨戦のローズS(GII)も危なげなく勝利し、最後の1冠である秋華賞(GI)に挑戦します。レースは、向正面から人気薄のチェリーメドゥーサが先頭に立ち、後続との差を大きく広げて直線に向く展開になります。「これはジェンティルドンナ万事休す」かと思われましたが、岩田騎手の激しい叱咤に応え加速した同馬は、内から伸びてきたヴィルシーナとともにチェリーメドゥーサを捕らえ、最後は2頭並んでゴール板へ。際どい勝負でしたが、ハナ差でジェンティルドンナが1着となり、見事史上4頭目の牝馬三冠を達成しました。



 ここまでの成績を振り返っても素晴らしい馬であることがわかりますが、この馬の評価をさらに高めることになったのは、古馬と初対決となったジャパンカップ(GI)です。1番人気は、前年の三冠馬。世界最高峰のレースである凱旋門賞でも2着になったオルフェーヴル。ジェンティルドンナは離れた3番人気という評価でした。

 レースは、4角でマクリ気味に上がってきたオルフェーヴルと、内から伸びてきたジェンティルドンナの激しい叩き合いになりましたが、ハナ差でジェンティルドンナが優勝。オルフェーヴルの敗戦に、場内は騒然となりました。なお、最後の直線で、ジェンティルドンナの進路を確保するために岩田騎手は隣を走るオルフェーヴルに激しく馬をぶつけてしまい、レース後に物議を醸し出すことになりました。ただ、ジェンティルドンナの能力の高さは疑いようがなく、3歳牝馬ながら、2012年の年度代表馬に選ばれることになりました。



 年が明けて4歳となったジェンティルドンナ。2013年初戦は、中東ドバイで行われる国際GI・ドバイシーマクラシックになりました。レースは、やや掛かり気味の先行から直線抜け出しを計ったジェンティルドンナでしたが、先に抜け出したセントニコラスアビーとの差を最後まで詰められずに2着。海外の強豪を相手に健闘したとも言えますが、陣営としては道中もう少し折り合いがついていれば、という思いがあったかもしれません。

 帰国し向かえた6月の宝塚記念(GI)では、重い馬場に本来の能力が発揮できなかったのか、ゴールドシップの3着に敗退。10月の天皇賞秋(GI)でも、やや折り合いを欠き、ジャスタウェイに大きく離された2着に敗れてしまいます。

 前年の年度代表馬でありながら、なかなか結果を出せない2013年のジェンティルドンナ。ここで陣営は、思い切って騎手の乗り替わりを決断します。

 連覇を狙っての参戦となったジャパンカップ(GI)。鞍上は岩田騎手から、イギリスのR・ムーア騎手に変更となります。レースは、スローペースで流れる道中を3番手で無難に進んだジェンティルドンナが、直線満を持して先頭に立ちます。残り100mで脚色は鈍りましたが、3歳牝馬のデニムアンドルビーをなんとかハナ差凌いで優勝。復活をアピールするとともに、史上初のジャパンカップ連覇を成し遂げました。




 輝かしい成績を収めた3歳と、思うような結果が出せず苦しんだ4歳。酸いも甘いも経験したジェンティルドンナが、2014年もドバイの国際競走に参戦します。みんなで応援しましょう。



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